TBR調査レポート

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【経済】【産業】

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2017年3月
シェール革命と石油化学産業の動向について(下)
高機能フィルム市場に多様な商機
-食関連包装から電子デバイスのバリアフィルムまで-

シェール革命で生産された米国の安価な石油化学製品はアジア地域に流れ込み、日本の石化産業に打撃を与えるとの声がある。実際に打撃を与えるかどうかアジア地域など新興国で石油化学製品を使う包装関連の産業動向に焦点を当てて考えたい。
世界で人口増加、経済成長、中間層の台頭、そして肉食化が進行しており、食関連市場が拡大する。また日本の農産物や食品に対する需要も増加するだろう。さらに新興国でのコンビニなど近代的小売店の展開も急ピッチで進んでいる。
2020年の冷凍・冷蔵食品需要は1.3兆ドルまで拡大すると見込まれるが、そのためには新興国でのコールドチェーンの整備が不可欠である。これらの整備が進むにつれて近代的小売店が普及して食関連市場が拡大する。そのことは包装需要の増加につながる。
今後、包装製品は軽くて形状自由なフィルムなどの柔らかい包装材料の製品にシフトする。加えて輸送する農産物や食品等の品質保持やロングライフ化が求められ、そういった高い機能を持つ包装製品が必要となる。
日本等のフィルムメーカーは農産物等の品質や寿命に影響を与える水蒸気や酸素を遮断するバリア性を持つ包装製品を開発・上市してきた。今後は有機ELや有機薄膜太陽電池などの分野への展開も予想される。ただし、有機EL等の分野で必要なフィルムのバリア性能は食品の数ケタ以上も高いと言われており、目下、内外のメーカーが開発中である。
日本のフィルムメーカーはこうしたニーズに対応して技術力を磨き高い競争力を維持してきた。シェール革命後の産業構造の変動にも高い技術力を持って対抗すべきだろう。

【キーワード】
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