TBR調査レポート

経済

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2012年4月
空洞化で「大失業時代」は到来するのか
輸出振興で100万人を超える雇用創出を

日本は「六重苦」と呼ばれる企業立地上のデメリットを抱え、雇用面でも空洞化が発生する恐れがある。経済産業省は最悪の場合、今後10年間で476万人の雇用が失われ、同期間の失業率が平均で6.1%まで上昇するとした。「大失業時代」の到来である
ちなみに1990年代後半から2000年代にかけて失業率が上昇し、就業者が減少したが、それでも失業率は2000年代平均で4.7%、就業者の減少幅はピーク時より300万人程度に過ぎない。「大失業時代」到来が及ぼす日本の労働市場へのインパクトは過去とは比べものにならない。
「大失業時代」の到来を回避するためには、労働市場の構造調整だけでは不十分であり、なりふりかまわず雇用創出にまい進すべきである。
ただ医療や介護などの内需型産業の成長には時間が必要であり、この10年間の雇用創出の主体としては期待できない。
輸出型産業こそ海外の需要増を取り込んで雇用を速やかに創出できる産業である。仮にこの10年間で取り込めるはずの海外需要を輸出で取り込んでいたなら、生まれた雇用は200万人近くまで達したと見る。
具体的な輸出振興策とは、税制・規制改革によるコスト引き下げと経済連携協定の締結による輸出に有利な環境の醸成、そしてオンリーワン輸出型産業の創成が挙げられる。また、既存の輸出型産業にも「やせ我慢」経営からの脱却と付加価値重視の経営へのシフトを求めたい。
輸出振興策が奏功した場合、今後5年で106万人を超える雇用が創出されるという試算が出た。輸出振興について国民からの支持が望まれる。

【キーワード】
六重苦、雇用の空洞化、大失業時代、日本企業の海外進出、UV曲線、労働需要の構造変化、守りの空洞化対策、攻めの空洞化対策、内需型産業、輸出振興、高コスト構造の是正、経済連携協定、無形ブランド、オンリーワン輸出産業、「やせ我慢」経営、大量普及型ビジネスモデル、ブラックボックス化と標準化、TPP


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2012年1月
2012年の日本産業を読み解く10のキーワード
〜 この底流変化を見逃すな 〜 

本稿では、年頭に当たり、2012年の日本の産業を読み解く上で重要と思われるキーワードを筆者なりに10個選定し、解説してみたい。
キーワード選定に当たっては、マクロ景気や業種別の動向よりも、広く企業経営や産業全般にかかわるテーマを中心に選んでいる。また、巷でよくある「今年のトレンド予測」や株式市場で材料となる流行のテーマ探しとは一線を画し、現在日本の産業の底流で起こっていて、企業の経営に影響を与えそうな構造変化や質的変化をとらえることを狙いとしている。
2012年の10のキーワードを列挙すると、以下のとおりである。
1. スマートシティ 2. 風力発電
3. クラウド 4. 異業種間競争
5. パッケージ型インフラビジネス 6. 先端素材
7. 地産地消 8. ネット通販
9. 日本の強みの再発見 10. 欧州危機と日本産業
2012年の日本経済は、復興需要に支えられて緩やかな成長軌道をたどる見通しであるが、欧州発「世界危機」が起こり、日本も景気後退局面入りするリスクシナリオも念頭に置く必要がある。しかし、今の日本の経済・産業が閉塞感を打開できるかどうかは、マクロの景気動向よりも、本稿で掲げたキーワードの各項目がどのような展開を見せるかにかかっている。
日本はバブル崩壊後のバランスシート調整と長期のデフレを経験した国であり、世界中で日本企業だけがそうした厳しい環境下でも生き抜き、成長する術を身につけている。この点を踏まえれば、欧州発「世界危機」は日本企業にとっては強みを発揮できるチャンスと言える。

2012年1月
座談会日本の製造業を考える 東日本大震災後の躍進に向けて

 2011年3月の東日本大震災で打撃を受けた日本の製造業は、その後、早急な生産回復を果たし、現在に至っています。一方、震災後に電力供給不足の長期化や事業継続対策の必要性の高まりなどの試練が加わり、これらが今後の日本のものづくりに影響を与えることが予想されています。
 2011年を締めくくるに当たって、日本の製造業がこれまでに抱えた課題を克服して世界で躍進するためにどうすればいいのかについて、当社のエコノミスト・アナリスト3人が議論しました。

【キーワード】
東日本大震災をめぐる「二つのなぜ」、ニッチトップ企業の存在、サプライチェーンの寸断、現場力の強さ、身の丈にあったBCPやBCM、脱原発のための長期的道筋、2種類のオンリーワン、明日のルネサス、技術至上主義からの脱却、ピンチをチャンスに、節電・創エネ・省エネ・蓄エネ、横並び意識の改革、国内と新興国での新事業の同時展開、新興国企業とコモディティ化

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